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第2回まえばし赤城山ヒルクライム②   

追記
前橋庶民さんから書き込みをいただきました。

2013年度の大会日程が決定したそうです。
詳細はこちらのブログをご覧ください。
大会の開催日は、平成25年9月29日(日)
コースは、市立前橋高校エリアから赤城山山頂までの20.8km(H23・24と同じ)
受付は、9月28日(土)
エントリーは、5月中旬受付開始
の予定ということです。
検車の有無や受付場所、エントリーの手法(インターネット先着・郵送抽選など)は今後、検討とのことです。
(2013.1.14記)


それでは本編です。

7時の段階で、天候は台風の影響もなく風も気になるほどではありませんでした。

今回はカテゴリー別のスタートです。
面白いのは、早い人、若い人から先にスタートしていくことでした。
道路封鎖の時間を短くしたいと思うならば、道路を長く占拠するであろう遅い人たちを先に出すという方法もあるでしょう。
しかし、あえてこの方式をとり道路上やゴール地点での混乱を避けたのは賢明だったと思いました。
道路上での関門通過時間制限は設定されていましたが、完走率は99パーセント以上という発表でしたから、この関門が極端に完走を妨げたということはなかったようです。

7:40に私は50代のカテゴリーDで第9グーループとしてスタートしました。
5分後には最終第10グループで女子がスタートしてきます。
この大会に向けて、十分なトレーニングを積めていないという自覚があった私としては、カテゴリー優勝を目指すフルーブ女子班のリーダーk田さんやここのところ進境著しいT野さんに抜かれてしまうのではないかというプレッシャーが少なからずありました。
これが結果としては精神的な後押しになっていたかもしれません。あまり自分を甘やかすと後で後悔するだろうということをこのプレッシャーが教えてくれていました。
夏の試走時に120分以上かかってしまいました。われながら去年は良く95分で上がれたなぁ、という印象がありましたので昨年よりも良いタイムは出せないだろうと思っていました。
頭を使って、今できるベストを尽くそう、という気持ちでスタート地点に並びましました。


整列時に私がしたことは、周囲のメンバーのチェックでした。
地元のクラブチームやプロチームのレプリカジャージがいる中で、六列ぐらい前になるしまフレンドの黄色と青のジャージが見えました。同年代ですが引き締まった立ち姿です。序盤の作戦決定です。

普段は奥さんと走るのでどうしても前を走ってしまいます。人について走る有り難味を先週の富士チャレンジ200でいやというほど味わっていました。赤城山は前半の入りが3%ぐらいの直線が続きます。スピードもかなり出ます。ここを単独で走るのはもったいない。
自分より少し早い人につければどれだけ楽できるだろうか……。

この作戦は効果絶大でした。計測開始地点までになるしまさんに徐々に近づきながら観察します。
ケイデンスはさほど高くないのですが、安定したペダリングです。そして計測開始地点に向かって徐々にスピードを上げていることがわかりました。
ローラーで一度体温を上げてあったので、このスピードアップにもあわてず対応できました。
上細井の信号を過ぎるころには第9グループの先頭近くに位置していました。
計測開始地点を通過します。サイクルコンピュータをリセットする余裕もありました。
センターラインの右側をぐんぐん走っていきます。後ろから抜かれる気遣いはまったくありませんでした。
余計なことを考えず、沿道の声援にも最小限に応えながらシンプルな精神状態でついていくことに集中しました。単独では到底このスピードは維持できません。

すばらしい入りに満足しながらも冷静でした。筋肉はすこぶる好調でしたが、心肺が音を上げ始めました。いわゆる息が上がり始めたのです。
調子に乗って、力を使い果たしてしまうのがヒルクライムの一番の落とし穴です。
「苦しいときは無理しない」
3km過ぎの大鳥居でなるしまさんを見送りました。とはいってもまだ余裕のある中での積極的な選択としての離脱なのでずるずると離れてしまうのではなく、できるだけ離れないようにペースを維持しました。
すでに5分前にスタートしたグループの集団に追いついています。しかし、この集団のペースにあわせてしまったら2時間を切ることも危ういでしょう。ぐんぐん抜いていくなるしまさんを視野に入れつつ心拍が落ち着くのを待ちます。しばらくすると後ろから二人が抜いていきました。様子からすると僕らの後ろについていたのだとわかりました。僕が切れたので仕方なく前に出たという風情でした。僕にとっては天恵です。この二人の列車の特等席に乗らせていただいたのは言うまでもありません。一人で走って回復するとどうしてもがっくりとスピードが落ちてしまいますが、上りとはいえ後ろにつけると精神的にずいぶん楽で、スピードも維持できます。
この列車のまま畜産試験場を過ぎました。時々ペースアップのためにダンシングを入れたりしながら気持ちは淡々と走ります。急な加速は足つりの原因になります。あくまでも緩めず、きつ過ぎずというペースに徹しました。
コースの斜度がきつくなり、速度も15km/hぐらいまで落ちてきていました。トレインを組むうまみもなくなっていました。
料金所の第二関門で単独走になりました。二人ぐらいに抜かれました。
ここからはカーブが始まるのでコース取りと斜度変化に気を使いペースを守ることに専念しました。
このあたりでVAXレーシングの長沼さんに抜かれました。最後方からスタートしたのでしょう。ヒラリヒラリとダンシングでペースを守って走っています。決して腰を下ろしません。彼の20km/hペースを守って走れば一時間を切れるわけですが、凡人の自分には15km/hキープが精一杯でした。
そのうち第10グループでスタートした人たちの先頭に抜かれはじめました。
さらに女子の先頭にも抜かれました。体重が軽い分軽快です。
足の筋肉と相談してみましたがついていけないことはない程度でした。しかし、ここで無理をしたらたぶん落とし穴に落ちます。そう自戒してペースを守りました。つづら折りに入って斜度がいよいよきつくなり10%という区間もあり10km/hまでペースが落ちています。
しかし周囲はさらに遅いので、遅くなったという自覚が持てないのももう一つの落とし穴です。
あごからぽたぽた汗が滴りサイクルコンピュータの上に落ちます。
気がつくとサイクルコンピーュータが動いていません。
えーっ……。

姫百合駐車場を越えたあたりでも足は元気でした。
残りの距離と経過時間が気になりますが、腕時計で概算するしかありません。
なんとなくぎりぎり90分ペースで走っているような気もします。
ここで、一段ギアをあげていれば良かったのかもしれません。しかし、自分の身体の限界に対する不安が大きくチャレンジするという選択はとれませんでした。がっくりペースが落ちてしまえば、女子はすぐ後ろに迫っているのです。このままのペースならば抜かれても抜き返す余力はありそうです。

そうしたレベルの低い葛藤をしているうちに60以上のカーブを終えて最後の直線に入りました。
残り200mはギアをいれ腰を上げ全力でもがきました。
予想に反して本当にもがけていました。前を行く10人ほどをごぼう抜きにしてゴールしました。
「なんだ、こんなに力が残っていたんだ……。」
そう思うと同時に、途中でチャレンジできる機会でことごとく消極策をとってしまった自分を責めました。
チャレンジできなかったのは普段の練習から自分を追い込む走りをしていないからです。
自分の限界を知らないから、それを使いきることもできないのです。
ただ、今回はいつも以上に筋力の限界値が上がっていたようにも思います。鍼灸の効果でしょう。
足の筋肉は最後まで痛みもなく良く働いてくれました。背中がやや硬くしこったぐらいでした。
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90分を切れなかったというのはおよそわかりました。
ゴール後自転車を案内所の前に止め女子の到着を待っているとすぐにK田さんが入ってきました。90分は切れたのではないかと言っていました。
さらにしばらくしてK野さんが入ってきました。奥さんはまだのようです。

奥さんの楽しみにしていた案内所のソフトクリームを買いに行きました。
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ソフトクリームを手に持ってしばらく待っていましたが、寒いのとソフトクリームが溶けるのとで、あきらめて荷物置き場に向かいました。結局足の痛みがとれずリタイアしてしまったのかなぁ。と、そのときは本気で思っていました。下山用に給水していただきました。ボトルが空だったのでありがたかったです。生水ですがとっても甘くおいしかったです。
下山荷物受取所まで2kmほどくだりました。そこで荷物を探していたら、すでに着替えを終えた奥さんが笑顔で立っていました。
アイスクリームを買いに行っていた間に奥さんはゴールして、そのまま下山荷物置き場に向かってしまっていたようです。
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互いの健闘をたたえあいました。
無事に完走できてよかったなぁ。と思いました。
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右ひざ裏の痛みはなかったようです。逆にそれをかばったためか左が少し痛いとは言っていましたが晴れやかな笑顔が満足そうでした。
すでにゴール地点でウインドブレーカーは着ていましたが、汗が引いて寒くなってきました。
下山荷物を受け取り、下着まで替えて長袖ジャージまで着てようやく一息つきました。
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合流するまでに時間を食ってしまったので、早々に下山の列に並びました。
ここでなめこ汁が振舞われていました。これも温まってうまかった。
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下山時は恒例の自転車渋滞ができていましたが、
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登頂して幸福感に満たされているライターたちがルール違反するわけがありません。自分たちのせっかくの幸福感を壊してしまうことになりますから。
日差しが戻りやや暑かったのですが、みんなそれを楽しんでいました。

スタート地点に戻り記録証の交付を受けてはじめて自分のタイムを知りました。
 91分12秒 111位/404人中
奥さんは
 106分09秒 19位/44人中
奥さんは飛び切りおいしい梨を賞品にいただいていました。
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下山してから報告のために鍼灸ブースに寄りました。そしてまた針をしていただきました。下山時は無料サービスということでブースも賑わっていました。
本当にお世話になりました。
からだ工房針灸マッサージ治療院 027-234-4976 群馬県前橋市岩神町3-17-4
http://harikyu.jimdo.com
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腹ごしらえをして
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89分23秒というタイムで見事カテゴリー第三位に入ったK田さんの表彰式。
ひとしきり盛り上がって抽選会まで残ってから帰途に着きました。
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帰りの関越高速道路では台風の直撃をうけて暴風雨の中を走りました。今年も渋滞を避け所沢で降りました。稲田堤まで戻ったところでようやく夕食にありつきました。
満足感と幸福感に満たされて帰宅したのでした。
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追記
前橋庶民さんから書き込みをいただきました。

2013年度の大会日程が決定したそうです。
詳細はこちらのブログをご覧ください。
大会の開催日は、平成25年9月29日(日)
コースは、市立前橋高校エリアから赤城山山頂までの20.8km(H23・24と同じ)
受付は、9月28日(土)
エントリーは、5月中旬受付開始
の予定ということです。
検車の有無や受付場所、エントリーの手法(インターネット先着・郵送抽選など)は今後、検討とのことです。

by zairen | 2012-10-03 12:08 | 自転車 | Comments(4)

Commented by 前橋庶民 at 2012-11-22 18:04 x
もう赤城山はだいぶ寒くなりましたが、いまだにチラホラと登って行くクライマーがいます。ほとんどの人が今年はこれで走り納めという事ですね。
レース前日のドームに入って行かれるzairenさんを見かけましたよ。最初に一台の自転車を転がしてドームに入って行かれ、しばらくしてからまた一台の自転車を転がしてドームに入って行かれたようでしたが、その謎が分かりました。
ゴール地点にある売店の建物の周囲に「デッキ」(屋根付き??)が来年の3月下旬までの完成予定で建設されています。売店以外の場所でゆっくり座れる所がありませんでしたので、たぶん座れるようにしているのではないかと思います。トイレも増設します。これら全て好評なヒルクライムの参加者の皆様のおかげです。
来年もエントリーお待ちしています。

Commented by zairen at 2012-11-25 20:53
前橋庶民さんコメントありがとうございました。
また来年も参加しますよ。
もっともっと仲間を増やして。
奥さんも赤城山が転機になって少しずつ走りに力が戻ってきています。
今度見つけていただいたときは声をかけてくださいね。
楽しみにしています。
Commented by 前橋庶民 at 2013-01-11 18:11 x
あけましておめでとうございます。
今年の赤城山ヒルクライム大会2013は9月29日開催です。
http://www.akg-hc.jp/akghc_blg/?p=812
元日に赤城山へ登山に行った帰り、元旦早々から自転車で姫百合駐車場付近を登って行く人を一人見かけました。荷物は背負っていませんでしたので、ウインドブレーカーを着るだけで下山するのでしょうか。
Commented by zairen at 2013-01-14 09:26
前橋庶民さん、いつも書き込みありがとうございます。
冬の赤城山に単独で上るなんて、気合入っていますね。
上りはともかく、下りは厳しいでしょうね。
汗がひいたら地獄の寒さでしょう。
まあ、それだけ赤城山のヒルクライムには魅力があるということでしょう。
また、大会に参加できるよう、気持ちよく走り切れるよう、楽しみながら鍛えていきたいと思っています。

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